相続した不動産を「売却」・「維持」するメリット・デメリット

不動産の所有者がお亡くなりになり、不動産を相続するにあたって、そのまま不動産として相続して維持するのが適しているケースと、売却して現金化したほうがよいケースがあります。

まずは売却のメリットとデメリットを知ったうえで、より良い方法を検討することが重要です。

 

【不動産売却と維持におけるポイント】

譲り受けた不動産を現金化して、自分の住んでいる家の住宅ローンの返済や子どもの教育費などに活用したい、相続を受けた人たちが皆、相続をした土地から遠く離れて住んでいて管理ができない、
土地を売却によって現金化しないと相続税を支払えないといった事情がある場合など、不動産売却を考える理由や状況はさまざまです。

まずは、一般的なメリットとデメリットをみていきましょう。

 

【不動産を売却するメリット】

不動産を売却するいちばんのメリットは、現金化されることです。

これにより、不動産である資産の流動性が高まり、相続人が複数いるようなケースでも分配がしやすくなります。

相続税を納める資金が不足している場合には、売却で得た現金から納税し、残った金額を相続人で分配することも可能になります。

また不動産を維持し続ける場合に必要な固定資産税や都市計画税などの税金、メンテナンス費用などの維持費がかからなくなる点もメリットとして考えることができます。

 

【不動産を売却するデメリット】

一方、不動産を売却してしまえば、不動産の所有権はなくなり、その不動産から収益が得られていた場合、その収益も将来にわたって失われることになります。

そのため、売却する前に収益を上げられる不動産であるかどうかを見極めることも大切になってきます。

 

【見逃しがちなポイント】

相続する土地が農業を営んできた実家の農地といった場合には、さらに注意が必要です。農地も宅地などと同じように相続税は課税されますが、その評価方法は宅地とは異なります。

また、売却は可能ですが農地法に基づいて、農業委員会もしくは都道府県知事の許可を受けて売却するか、農業経営基盤強化促進法による所有権の移転を行わなければならず、どちらにも条件があるため、宅地などより売却が難しい面もあります。

自分で農業を行わない場合、専門家である当グループにご相談くださるか、農業委員会などへ貸借などの活用方法についてご相談してみてはいかがでしょうか。

 

【維持することによるメリット】

不動産は大きな価値のある資産です。

今は使い道が定まらなくても、いつ大きなチャンスに変わるかわかりません。

特に、今後土地が高騰したり人気の出そうな地域の場合は、しばらく維持してもっとも良い時機を見計らうことができます。

不動産の種類にもよりますが、住居用の建物なら、いつか子供が大きくなってから住まわせたり、仕事を退職してからのセカンドハウスとして利用することもできます。

また、今は住む必要がない場合も、賃貸に出して家賃収入を得たり、さまざまな活用法が考えられます。

建物は経年劣化がありますが、土地は劣化しないので、今すぐ現金が必要ないのなら、いざという時のために維持し続けることも一種の保険になるでしょう。

 

【維持することによるデメリット】

不動産を維持するには、どうしても固定資産税がかかってきます。

特に使い道がなく持て余してしまうのなら、ただ維持費を支払い続けることになります。

また、住居などに利用していない空き家の場合、犯罪に利用されたり景観を損ねる危険性もあるので、空き家にしないような対処や管理も必要になります。

相続した不動産を売却するか維持するか、どちらがベストなのかは一概には言えません。

たとえば、いらなくなった洋服や日用品や雑貨なども、手元に置いておくか売りに出すかで迷うことも多いですよね。

そういったものでも、手放すにはそれなりの覚悟がいることですから、不動産となればなおさらです。

しかし、不動産は所有しているだけで費用がかかってしまうのがネックです。

そのため、早期に売却するか維持するか決断を迫られることも多いのでしょう。

それぞれのメリット・デメリットを詳しく書き出してみて、ご自分の納得できる方法を導き出してください。

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